2019年度タイトル戦まとめ

七大タイトル戦のうち 3棋戦（棋聖・本因坊・天元）でタイトルホルダーが防衛し 4棋戦（名人・王座・碁聖・十段）で挑戦者がタイトルを奪取しました。

史上初の10代名人が誕生

芝野虎丸八段が張 栩名人に挑戦した名人戦では 4勝1敗でタイトルを奪取し史上初の10代名人が誕生しました。

井山裕太五冠から三冠に

井山五冠（棋聖・本因坊・王座・天元・十段）は、十段戦（挑戦者：村川大介八段）と王座戦（挑戦者：芝野虎丸名人）でタイトルを失い三冠（棋聖・本因坊・王座）となりました。

井山名誉称号資格四冠に

井山三冠は天元戦で五連覇を達成し史上二人目の名誉天元称号資格を得ました。 棋聖・本因坊・碁聖と併せて四つめの名誉称号資格です。

羽根直樹碁聖が八年ぶりに復位

羽根九段が許 家元碁聖に挑戦した碁聖戦では 3勝2敗でタイトルを奪取し八年ぶりに復位しました。

井山VS山下の対戦が12回目に

井山五冠（当時）と山下敬吾九段との七大タイトル戦での対戦が九年連続 12回目となりました。 同じ組み合わせでの対戦の最多記録を更新しました。

	タイトルホルダー			挑戦者
第43期棋聖戦	◎	井山 裕太 棋聖	七連覇		山下 敬吾 九段
第44期名人戦		張 栩 名人		◎	芝野 虎丸 八段
第74期本因坊戦	◎	井山 文裕 本因坊	八連覇		河野 臨 九段
第44期天元戦	◎	井山 裕太 天元	五連覇		許 家元 八段
第67期王座戦		井山 裕太 王座		◎	芝野 虎丸 名人
第44期碁聖戦		許 家元 碁聖		◎	羽根 直樹 九段
第57期十段戦		井山 裕太 十段		◎	村川 大介 八段

第43期棋聖戦（2019.01.18～03.15）

井山裕太棋聖（29）に山下敬吾九段（40）が挑戦した第43期棋聖戦挑戦手合い七番勝負は、井山棋聖が 4勝3敗（○●○○●●○）で防衛・七連覇。 五冠（棋聖・本因坊・天元・王座・十段）を維持しました。 両者の七大タイトル戦での対戦成績は 12戦中、井山11勝・山下1勝となりました。
来年の挑戦者は、河野 臨九段に決まりました。

第57期十段戦（2019.03.05～04.26）

井山裕太十段（29）に関西棋院の村川大介八段（28）が二年続けて挑戦した第57期十段戦挑戦手合い五番勝負は、挑戦者・村川八段が 3勝1敗（●○○○）で十段位を奪取しました。 両者の七大タイトル戦での対戦成績は 5戦中、井山3勝・村川2勝となりました。 村川八段はタイトル奪取で九段に昇段しました。 破れた井山前十段は四冠（棋聖・本因坊・天元・王座）となりました。

第74期本因坊戦（2019.05.11～07.10）

井山文裕本因坊（29）に河野 臨九段（38）が挑戦した第74期本因坊戦挑戦手合い七番勝負は、井山本因坊が 4勝2敗（●●○○○○）で防衛・八連覇。四冠を維持しました。 両者の七大タイトル戦での対戦成績は 6戦中、井山6勝・河野0勝となりました。

第44期碁聖戦（2019.06.30～08.23）

許 家元碁聖（21）に羽根直樹九段（42）が挑戦した第43期碁聖戦挑戦手合い五番勝負は、挑戦者・羽根九段がフルセットの末 3勝2敗（○○●●○）で碁聖位を奪取し八年ぶりに復位しました。 破れた許前碁聖は初防衛なりませんでした。

第44期名人戦（2019.08.27～11.13）

張 栩名人（39）に芝野虎丸八段（19）が初挑戦した第44期名人戦挑戦手合い七番勝負は、挑戦者・芝野八段が 4勝1敗（●○○○○）で名人位を奪取しました。 史上初の10代名人の誕生です。 芝野名人はタイトル奪取で九段に昇段しました。

第67期王座戦（2019.10.25～12.12）

井山裕太王座（30）に芝野虎丸名人（19）が初挑戦した第67期王座戦挑戦手合い五番勝負は、挑戦者・芝野名人が3勝1敗（○●○○）で王座位を奪取し二冠（名人・王座）となりました。 破れた井山前王座は五連覇ならず三冠（棋聖・本因坊・天元）となりました。

第45期天元戦（2019.10.11～12.18）

井山裕太天元（30）に許 家元八段（21）が挑戦した第45期天元戦挑戦手合い五番勝負はフルセットの末、井山天元が 3勝2敗（●○●○○）で防衛・五連覇を達成し史上 2人目の名誉天元称号資格を得ました。 両者の七大タイトル戦での対戦成績は 2戦中、井山1勝・許1勝となりました。